長年、監督に挑戦したいとは思っていたけど、とても大変な仕事だと感じていたから踏み出せないでいたんだ。テレビ・シリーズで毎日撮影現場にいる経験は、監督業を知るのにとても役立った。そして、ライカー副長役のジョナサン・フレイクス(Jonathan Frakes)が監督を経験したのを目の当たりにして、私もやってみようって思うようになった。
ジョナサンがプロデューサーのリック・バーマン(Rick Berman)に監督をしたいって申し出た時、リックはジョナサンのために、いわゆる「スター・トレック大学」を開講してくれた。それは、撮影現場にできるだけ長時間いて、ほかの監督の仕事ぶりの見学や、編集室での編集作業見学、やさまざまな打ち合わせへの参加、音付けのセッションの見学という授業があった。この「スター・トレック大学」を履修したジョナサンが、見事監督デビューを果たし、成功したのを目の当たりにした私はとても勇気づけられた。
そして、第5シーズンの終わりに、私もリックのオフィスに行って、監督をしたいって申し出たんだ。リックは、「監督をしたいって言って来るのをずっと待っていたよ」って言ってくれて、「スター・トレック大学」を開講してくれた。3,4カ月ほど履修した後、監督デビューが決まったよ。