STAR TREK(TM) 40周年記念特別企画 ビッグ対談「万歳! 吹き替えスター・トレック」

ビッグ対談

『SFマガジン』10月号に掲載されている「シリーズ放映開始40周年記念 スター・トレック特集」から、矢島正明×麦人×☆Taku(m-flo)という豪華メンツによる特別座談会「万歳! 吹き替えスター・トレック」を抜粋してお届けします!

☆Taku 「うちの父親がオリジナル・シリーズを見てて、その姿を僕が見てて。僕は僕で、青春時代というか思春期に『新スター・トレック』を見てたんです。うちの家族は二代にわたって《スター・トレック》ファンなんですよ」

矢島 「そうなんですか・・・ということは、オリジナル・シリーズは再放送で見てらっしゃる?」

☆Taku 「そうですね。それと映画版で」

矢島 「最初の放映時はまだ小さかったでしょ?」

☆Taku 「いえ、僕は一九七四年生まれだから……」

矢島 「ああ、生まれてないのか!」

☆Taku 「僕は英語しゃべれるんですけど、いつも吹き替えで見るんですよ。だから逆に、日本語吹き替え版の声が本物の声だっていう意識がどこかにあって、海外の俳優さんたち本人のインタヴューなんかを見てると違和感があるんですよね」

矢島 「そんなもんですかねえ」

☆Taku 「これは本当に、日本語吹き替えで見る人に与えられた特権だと思います。いっぺんに二人のファンになれる、俳優さんと声優さんの両方を楽しめるという」

■キャプテン・トゥ・キャプテン

麦人 「矢島さんとは劇場用で共演してますよね。『ジェネレーションズ』で」

矢島 「よく覚えてるねえ」

麦人 「いや、あれは覚えてますよ。初めてカークとピカードが二人とも出てくる映画ができたっていうんで」

☆Taku 「二人のやり取りがすごく好きですよ、卵焼いてるシーンとか」

麦人 「ありました、ありました。あれはどっちかというと、カークの世界にピカードが飛び込んでいくっていう設定でしたね。もう十一年前か……」

矢島 「麦人さんたちは、ある意味で幸せだよね。《スター・トレック》の吹き替え始めたのは、VTR時代になってからでしょ?」

麦人 「そうですね」

矢島 「だから、それだけゆとりがある。内容を理解して、きちっとその役を作るんだっていう姿勢でやってらっしゃいますよね。僕の時代は絶体絶命でいつもやってましたから。十五分なら十五分録りっぱなし、それが一ロールです。温かいディレクターはちゃんと十五分でやってくれたけど、三十分ロールで録音する残酷なディレクターもいたから。三十分ロールの最後のほうでトチろうものなら、また最初から録り直さなくちゃならない。もうそろそろ編集可能にはなってきてたんだけど、その過渡期ですね。僕はどちらかというと古い習慣の中で仕事してましたから、とにかく無事に済めばいい、意味を考えているよりも自分のセリフをきちっと言おう、と。だから僕が《スター・トレック》を見直したのは、つい最近でしたから、言ってみれば」

一同 「へえ~」

矢島 「最初、僕はシンパシーを感じませんでした。むしろ荒唐無稽に感じられるわけですよ。セットもちゃちいしね。物好きな人たちが未来の話を学芸会でやってるのか? という感覚ですよ。昭和四〇年代っていうのは、社会的にもSFが広く受け入れられてはいませんでしたからね。もちろん、そういうファンはたくさんいらしたんでしょうけど。僕は、そういうものから非常に遠い所で生きてましたから。第二次ブームになってきて、“え、あのシリーズが!?”と思った。それで、一つ一つのエピソードについて後から見直して、“あ、これは面白い”とかね。つまりファンから学んだようなものですよ。ああ、《スター・トレック》ってこんなに深かったのかって、もう初老の頃になって気づかされた」

・・・続きは『SFマガジン』10月号(早川書房より絶賛発売中)にて!
「シリーズ放映開始40周年記念 スター・トレック特集」には、過去に例を見ない多角的スタトレ論が満載です!